母が起きてきたら怒られるよう わーもうすぐ夜明けだ!やっべえ!
何を思ったのか久々にSSを書きました
サイトにアップしようかと思ったけど面倒だったので短いしこっちで
何故か榛名のなんかどーでもいい話
名前変換はいつもの通りできないです。デフォルト名で中倉です
榛名が荒れ始めたのは、中2の秋頃だ。
この日を境に、というのはなくて、いつの間にか手の負えない存在になっていた。
授業をサボるのはいつものこと、戻ってきても舌打ちして誰かの机を蹴飛ばしていた。それはあたしの机のときもあった。
目なんか荒んでて声を掛けるなんてもってのほか、近寄るのも怖くてあたしは基本避けていた。
避けていたのはあたしだけじゃなくて、友達もクラスメイトも、先生だって極力関わらないようにしていた節があった。
中3になっても榛名は相変わらず怖がられていたけど、少しだけ丸くなったんじゃないかと思う。
とりあえず机はめったに蹴らなくなった。
そもそも荒れていた原因が何なのか、あたしは知らなかった。
だから中3のある日、久々にサボりたくなって屋上に行ったら榛名がいた時はどうしようかと思った。
『……榛名?』
『中倉か』
正しくはわからないけど多分、1年ぶりくらいにまともに交わした会話だった。
そもそも特別仲が良い訳ではなかったし、引き返そうかと思ったけど授業開始のチャイムが鳴ったせいでそれもできなくなった。
『学校つまんなくねー?』
『……え』
そう言った榛名を見たら、1年ぶりくらいに、いや初めて、あんな清々しい榛名の表情が視界に入った。
『野球してー』
よくわからないけどあたしはその時あの表情に見惚れて、ドキドキもトキメキもなかったけど惹かれてしまった。榛名にというよりはあの表情に。
『あたし、も』
自然に、ぽろりと零れたようにあたしは言った。
『榛名の野球してるトコ、見てみたい』
それはお世辞でもその場凌ぎでもなんでもなくて、ただ本当に、榛名の野球している姿を見たいと思った。
その思いが通じたかはわからないけど、榛名はまたあたしがはじめて見る表情を見せた。
『オー、今度見せてやるよ』
またその表情に見入ってしまった。あたしは自分でも気付かない間に、ここ最近で最高の笑顔を榛名に向けていたらしい。
榛名もあたしのあんな笑顔初めて見たと驚いていたらしいけど、それを知るのはそれから1年くらい後、武蔵野の入学式になる。
(榛名の漢字が書けなくて一部始終カタカナでした。自分って本当はバカなのかもしれないと思った瞬間)